こんな疑問にお答えします
本記事の内容
- アフィリエイト広告主が行っている7つの施策
- アフィリエイターに特単を出す3つの理由
- アフィリエイトの広告主として、あなたの疑問にお答えします
本記事の執筆者
広告主の本音!アフィリエイト広告のデメリットとメリットを徹底解説では、アフィリエイト広告のメリットとデメリットについて、広告主の視点から詳しく解説しました。
この記事は、前回の記事の続編となっています。
アフィリエイト広告の広告主として、どのような施策を行っているのかについて解説します。
また、アフィリエイターやブロガーが関心を持つであろう「特単」についても触れていきます。
広告主がどのようなアフィリエイターに対して「特単」を提供しているのか、詳しくご説明します。
特に以下の方々に読んでいただきたい記事です。
- アフィリエイトの広告主になったばかりの方
- 他社のアフィリエイト広告主が何を行っているのか気になっている方
- 「特単」がどのようにして提供されるのか知りたいアフィリエイターの方
目 次
アフィリエイト広告主の7つの施策
アフィリエイト広告主になると、7つの施策をします。
- 広告素材の更新
- LPの改善
- 提携承認作業
- 提携後の確認作業
- 成果の承認作業
- 特単対応
- ASPの担当者とのやり取り
それぞれ解説していきます。
【アフィリエイト広告主の施策】①広告素材の更新
アフィリエイト広告を出稿する際には、ASPからの指示の一環として、広告素材の作成が求められます。
- バナー作成
- テキスト作成
一度作成してしまえば、頻繁に差し替える必要はありませんが、以下のようなWebサイトを運営している場合は、常に新しいバナーやテキストに更新しましょう。
- ECサイト
- 季節やイベントに関連するWebサイト
- 定期的なセールを行うWebサイト
- A/Bテストを定期的に実施しているWebサイト
ECサイト
新商品が発売された際には、絶対におすすめしたい商品です。
バナーに掲載されている商品が古いままだと、そのバナーを見たユーザーは新商品の存在に気づかず、クリックしてもらえない可能性があります。
機会損失を避けるためにも、お客様に購入していただきたい商品(目玉商品)が出た場合には、広告素材を追加するか差し替えましょう。
季節やイベントに関連するWebサイト
例えば、今がお正月であると仮定しましょう。
しかし、昨年末のクリスマスツリーのバナーが表示されていたら、あなたはそれをクリックしたくなるでしょうか?
おそらく、クリックしないでしょう。
季節やイベントに関連したウェブサイトでは、時期が少しでも遅れると、このような問題が生じてしまいます。
したがって、適切なタイミングで広告素材を更新する必要があります。
早めに広告素材を差し替えることは問題ありませんが、イベントが終わった後もそれをそのままにしておくことは避けなければなりません。
このような対応は、ユーザーだけでなく、既に提携しているアフィリエイターにも悪影響を及ぼす可能性があります。
「この広告主はバナーの更新が遅く、アフィリエイト報酬に影響が出てしまうので、他の広告に乗り換えようかな」と思われるかもしれません。
ユーザーやアフィリエイターに悪影響を及ぼさないような対策が必要です。
定期的にセールを実施するWebサイト
あなたのウェブサイトでセールを実施している時は、最も集客したいタイミングだと考えられます。
しかし、通常のバナーではユーザーはセールの存在に気付かず、あなたのウェブサイトに訪れないでしょう。
重要なイベントの際には、バナーを変更することで、できるだけ多くのユーザーに訪問してもらう工夫が必要です。
さらに、イベントが終わっても重要な作業が残ります。
セールが終了したにもかかわらず、セールのバナーが表示されていて、ユーザーがセール目当てで訪れた場合、そのユーザーの気持ちを想像できますか?
ユーザーは「だまされた」と感じ、あなたのウェブサイトに対してネガティブな印象を抱いてしまいます。
ネガティブな印象を持たれてしまうと、あなたのウェブサイトに簡単に戻ってきてもらうことは難しいでしょう。
ネガティブなイメージを与えないためにも、バナーの表示と非表示は必ず適切に行いましょう。
A/Bテストを常に行いましょう
かっこいいバナーができたので、同じものをずっと使い続ける広告主がいます。
その気持ち、よくわかりますが、もしかしたら別のバナーパターンを作ると、クリック率やコンバージョン率がさらに上がるかもしれません。それなのに、やらないのはもったいないですよね?
A/Bテスト、つまり勝ち残り戦をするのです。
新しいバナーを作り、良い結果を残した広告素材だけを残すということを繰り返すことで、最強の広告素材ができます。
A8.netの場合、各広告素材に対して、クリック率とEPCが分かってしまいます。
クリック率とは
クリック回数÷インプレッション回数で計算された値です。
例えば、100インプレッションで1回クリックされた場合には、1クリック÷100インプレッション×100=1%(クリック率)です。
EPCとは
確定・キャンセルを問わずその広告素材から発生した成果報酬額の合計を、広告素材がクリックされた回数で割った値のことです。
この数値を見て、アフィリエイターはどのバナーを利用するか判断します。
アフィリエイターは1円でも多く稼ぎたいと思っているので、このような数値には敏感です。
数値があまりにも低かったら、別の広告に乗り換えてしまいます。
アフィリエイターに良い印象を持ってもらうためにも、A/Bテストをして、良い数値結果が出たバナーやテキストを選ぶようにしましょう。
【アフィリエイト広告主の施策】②LPの改善
アフィリエイト広告を通じて訪れたユーザーを、どこに誘導していますか?
本来のウェブサイトに案内するのか、それともランディングページ(LP)に案内した後に本来のウェブサイトに誘導するのか、ということです。
答えは、どちらの方法も有効です。
ただ、僕の場合はLPを作り、そこにユーザーを集めます。
最初から本来のウェブサイトに誘導してしまうと、サイトの目的や利点が伝わらないため、LPでサービスの特徴やメリットを説明し、理解してもらった後に本来のウェブサイトに誘導しています。
そのLPを通じたコンバージョン率を改善するためには、以下のような仮説を考え、実行し、数値の変化を検証します。
- 説明文を変更する
- 文章を簡潔にし、画像に置き換える
- 動画コンテンツを追加する
- 色を変更する
- ユーザーにとって有益な情報を追加する
0.1%の改善でも成果が上がれば成功とし、下がれば元に戻すというサイクルを繰り返し、最も効果的なLPを完成させるのです。
【アフィリエイト広告主の施策】③提携承認作業
アフィリエイターが貴社の広告案件を見て、提携申請を送ってきた場合、広告主専用の管理画面で承認または否認の判断を下すことができます。
手動の場合は、提携承認作業を行います。
その際、何を考慮して承認作業をしているかご存知ですか?
僕の場合、以下の4つの要素に注目しています。
- ランク制度がある場合は、アフィリエイターの所属するランクを確認します。(特にランクの高いアフィリエイターの場合、similarwebで調査します。)
- アフィリエイターが複数のウェブサイトを登録している場合、それらの情報も確認します
- ブログやウェブサイトが定期的に更新されているかどうかを確認します
- 公序良俗に反する内容のウェブサイトではないかを確認します
これらの要素を考慮し、承認または非承認の判断を下しています。
【アフィリエイト広告主の施策】④提携後の確認作業
不定期ですが、提携後にアフィリエイターのウェブサイトでのサイト紹介方法を確認することがあります。
修正してほしい箇所があっても、特に修正を依頼することはありません。
当社のサービスを紹介するASPの文章がアフィリエイターに理解されていないため、紹介文を改善しています。
アフィリエイターに正しく伝わらないと、訪問者も誤った理解でサイトを訪れてしまいます。
誤った理解によって、正しい情報とのギャップが生じ、訪問者はあなたのサービスを利用してくれません。
訪問者を逃さないためにも、アフィリエイターに正確な情報を提供する必要があります。
【アフィリエイト広告主の施策】⑤成果の承認作業
僕が運営に携わっているWebサイトでは、成果地点を浅い位置に設定しているため、毎月約3,000件の成果が生まれます。
正直なところ、数が多すぎるため、不正行為の有無までは確認していません。
(報酬が高額な案件の場合は、必ず1つずつ確認しましょう。)
しかし、僕の場合、上位10人のアフィリエイターに対して、各アフィリエイターごとに異なるURLを使用するよう、ASPに依頼しています。
広告主の本音!アフィリエイト広告のデメリットとメリットを徹底解説の記事でも書きましたが、僕は「LTV」を重視しています。
僕が設定しているアフィリエイトの成果地点は、会員登録完了としています。
ただし、会員登録のみでは収益が生まれません。
利用者がサービスを実際に利用することで初めて利益が生まれる仕組みになっています。
会員登録はされているものの、サービスを利用しない状態だと、広告費用だけが増えていくことになります。
広告費用だけが増え続ける場合には、次の対策を検討する必要があります
- 成果地点の変更
- 成果報酬の引き下げ
- 広告の中止
アフィリエイト上位のパートナーごとに異なるURLを発行することで、会員登録後にサービスを利用してくれるユーザー数を把握しました。
注意点
Webサイト内には、各ユーザーがどの程度の利益をもたらしているかを把握できるシステムが必要です。
この結果、アフィリエイトパートナーごとにLTVを可視化できるようになりました。
ただし、この手法にはASP側の手間がかかるため、協力してくれないASPも存在します。
明確な目的を説明し、ASPが「広告主の満足度向上のために協力する必要がある」と感じるようにする必要があります。
ちなみに、アフィリエイトパートナーごとにURLを変更した結果、LTVが低いパートナーもいました。
改善策として、記事の充実などを依頼した結果、数値が改善しました。
【アフィリエイト広告主の施策】⑥特単対応
アフィリエイターやブロガーの皆さんにとって興味深い章になるでしょう。
広告主によって、特定の基準は異なると思われます。
僕の場合は、3つの基準があります。
- 既に一定数の成果を上げていること
- 成果数は多くないが、顧客の生涯価値(LTV)が高いこと
- 他の広告案件でも多くの成果を上げていること
それぞれ解説していきます。
既に一定数の成果を上げていること
成果が出ていないにもかかわらず、「特単をください」と言ってくるアフィリエイターが時々います。
自発的に名乗り出てくれることはありがたいですが、残念ながらその申し出は却下します。
成果数が一定数出ていれば、特単を提供すれば成果数が増える可能性も考えられますが、過去に結果を出せていない方に特単を提供することは、広告主としてリスクが伴います。
一定の成果数を継続して出しているアフィリエイターについては、
- 提携をやめられると困る
- 露出を減らされると困る
といった数値的な貢献がある場合に限り、僕は特単を提供します。
まずは成果数を上げて、実績を積んだ後で、ASPを通じて特単の交渉依頼をしていただけると嬉しいです。
成果数は多くないが、顧客の生涯価値(LTV)が高いこと
LTVを重視している僕ならではの考え方かもしれません。
成果数は多くありませんが、LTVが高いということは、サイトへの貢献度が高く、長期間にわたってサービスを利用し続けてくれるユーザーを送客してくれているのです。
こうしたユーザーは一般的にロイヤルカスタマーまたはヘビーユーザーと呼ばれます。
このようなユーザーが1人でも多く生まれることは、サイト運営者にとって非常にありがたいことです。
これはブログやアフィリエイトサイトを運営しているあなたにも同様に言えることです。
尊敬してやまない読者(ファン)が一人でも多くいれば、あなたが紹介する商品は売れやすくなり、収益が増えるという感覚と同じです。
送客数は少ないですが、LTVが高いユーザーを送客してくれるなら、僕は喜んで特単を出します。
他の広告案件でも多くの成果を上げていること
「別のアフィリエイト案件では、このアフィリエイターは多くの成果を上げていますので、御社でも彼と提携しませんか?ただし、このアフィリエイターは最初から特別な報酬を要求しています」
という話を時々、ASPの担当者から伺います。
通常は、独自のアフィリエイトタグを発行し、LTV(顧客生涯価値)や成果数を検証した上で判断することが本来ですが、もし別のアフィリエイト案件が、自社のウェブサイトと類似している場合には、特別な報酬を支払うこともあります。
なぜなら、同様の成果が期待できると考えられるからです。
ただし、成果が予想よりも低かった場合には、途中で特別な報酬を通常の報酬額に変更します。
別の広告案件で実績を上げ、それを利用して特別な報酬を得る手法は、広告主を説得するための有効な手段です。
【アフィリエイト広告主の施策】⑦ASPの担当者とのやり取り
7つ目の施策は、「ASPの担当者とのやり取り」です。
僕の場合、
- アフィリエイター毎の成果数を見て、下がってきているアフィリエイターについての相談
- アフィリエイターの提携数を増やす施策についての相談
- LTVが低いアフィリエイターについての相談
- 他の広告主で調子が良いアフィリエイトはどんな施策しているのかヒアリング
基本的には数値の分析結果に基づき、課題が浮かび上がった部分を担当者と共有し、解決策を見つけることに取り組んでいます。
アフィリエイト広告は成果報酬型なので、完璧な広告だと考える人もいるかもしれませんが、実際にはそうではありません。
どの広告においても、必ず課題は存在します。
しかし、それぞれの課題を一つずつ解決していくことで、広告の数値は改善されていきます。
ですから、常に改善を心がけることが重要です。
アフィリエイト広告主として質問にお答えします
NaoYama Blogには、毎日読者の皆さんからご質問をいただいています。
広告主からの立場について、ご質問をいただいているのでシェアしつつ、お答えしていきます。
アフィリエイターから広告主にコンタクトするかどうか
アフィリエイト広告に関することは、直接コンタクトをとることはありません。
ただし、運営しているウェブサイトのサービスに関する質問にはお答えすることがあります。
特定の成果報酬に関する事柄については、必ずASPを介して話し合うようにしています。
- ASPを回避して直接やり取りすると、今後のASPとの関係が悪化する可能性があるため
- アフィリエイターと直接コンタクトすると、意思疎通の問題が生じる可能性もあるから
このような理由から、アフィリエイトに関する話が出た場合には、必ずASPを通じて連絡するよう伝えています。
成果の却下反論について
はい、可能ですが、反論するにはエビデンス(証拠)が必要です。
証拠がないと、反論は難しいでしょう。
例えば、アフィリエイト経由で商品を購入したとします。
商品が届いた際に同梱されている納品書を証拠として提出することができます。
ただし、広告主によって却下反論を受け入れるかどうかは異なります。
結果が期待できない場合もあるため、注意が必要です。
エビデンスがあっても、却下される可能性もありますので、その点を考慮してください。
アフィリエイターが誰であるのか
分かります。
提携承認作業でも述べましたが、
- A8のようなランク制度がある場合には、どのランクに属しているのか
- アフィリエイターが複数のWebサイトを登録している場合には、それも確認する
がASPの管理画面だけでも分かります。
広告主はさらに、アフィリエイターのウェブサイトの内容もチェックしています。
まとめ:アフィリエイト広告の成功につながる7つの施策【特単暴露】
本記事を簡単にまとめると…
本記事のまとめ
アフィリエイト広告主の7つの施策
- 広告素材の更新
- LPの改善
- 提携承認作業
- 提携後の確認作業
- 成果の承認作業
- 特単対応
- ASPの担当者とのやり取り
CPAが決まっているので、リスティング広告のようにCPAが悪化して困るという心配はありません。
ただし、発生数を増やすためには、この記事で紹介した7つの対策が必要です。
アフィリエイトは初期設定だけで済むわけではなく、自然に発生数が伸びるとは限りません。
数値を伸ばしたい場合は、7つの対策を実施しましょう。